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第2章 広瀬川創生推進のための基本目標別施策

 ここでは、広瀬川の現状や課題を基本目標別に示します。また、第1章の1.2で示した「広瀬川創生に向けた基本理念」に基づいて、施策の方向やそれらを具体化するために必要となる具体的な事業を説明するとともに、それら事業において各主体が果たすべき役割を示します。


2.1 i 協働の仕組みづくり

(1) 現状と課題

  1. 広瀬川管理の複雑化
     広瀬川の管理は、赤坂川や白沢川などの一部の支川が仙台市、源流から広瀬橋までが宮城県、広瀬橋より下流は国(国土交通省)と管轄が分かれており複雑になっています。また、同じ行政機関の中でも、広瀬川に関連する施策・事業を行っている部署は多数あり、広瀬川に関する問い合わせの所管窓口が分かりにくいものになっています。

  2. 幅広い市民の参画
     広瀬川に関連して様々な計画が作られてきましたが、これらの計画の策定に際し、幅広い市民が関われたものは少なく、計画策定に参画するのは特定の主体に限定される傾向があります。また、幅広い市民の参画が少なかったことから、多くの市民にとって分かり易く身近に感じる計画を策定することが難しくなっていました。

  3. 市民活動の抱える課題
     広瀬川を活動のテーマやフィールドとする団体は約40団体あり、昭和30年代に活動を開始したものから、近年新たに設立されたものまで、様々なNPOや市民活動団体が存在しています。広瀬川沿線の町内会等による定期的な河川敷の清掃の他にも、自然観察・河川調査、環境教育、イベント開催、計画の立案・提言など幅広く多岐にわたる活動がなされています。一方、これらの活動にはPR不足に加え資金や人手の不足などの理由により、思うように活性化されていない側面もあります。

  4. 十分に発揮できない計画の効果
     これまで広瀬川に関連する計画は多数作られてきましたが、事業を推進する仕組みが弱かったり、策定主体が異なる各計画の間で連携がとられることも少なかったため、計画の効果を十分に発揮することができませんでした。

  5. 流域間住民の交流不足
     広瀬川は、全流路・全流域が仙台市の行政区域内で完結していますが、同じ市内であっても上流域・中流域・下流域の各地域で広瀬川に対する関心の程度は異なっています特に、中心市街地である中流域の住民の方々は、上流域や下流域の現状を知る機会が乏しく、互いの交流が図られていません。

(2) 施策の方向と事業の概要

  1. 施策の方向(1) 広瀬川に関する統一部局の実現
     仙台市役所の各部署にまたがっている広瀬川に関する行政の窓口を一元化するために、広瀬川に関する統一部局として「広瀬川創生室」を整備・拡充します。この部局は、広瀬川に関わる市民参加型の事業を推進するとともに、行政の中における「広瀬川」に関わる協働を進めていきます。

【事業の概要】(1)広瀬川の窓口の整備

主な取組 取組の説明 各主体の役割
(1)〈素〉広瀬川創生室の拡充 広瀬川に関する仙台市役所の統一部局を拡充します。 市民 活用
NPO 活用
行政 行政間の調整
企業 活用
  1. 施策の方向(2) 市民協働による河川施策の推進
     広瀬川に関心を持っている多くの市民やNPOが広く気軽に参加できる仕組みとして設立された、市民が自主的に関わる緩やかなネットワーク組織である「広瀬川市民会議」を拡充します。そして、広瀬川市民会議を中心とする市民と行政が協働して、河川施策の策定と実行を進めていきます。

【事業の概要】(2)行政施策に市民が広く参加できる仕組みづくり

主な取組 取組の説明 各主体の役割
(2)〈素〉広瀬川市民会議の拡充 広瀬川に関連する施策に市民が自主的に関わる緩やかなネットワーク組織を拡充します。 市民 会議・活動への参画
NPO 企画提案・運営/参画
行政 支援/参画
企業 支援/参画
  1. 施策の方向(3) 市民活動の促進
     広瀬川に関わる市民活動がさらに活発になるために、活動が持続的に継続でき、多様な市民の参加を促す仕組みとして「広瀬川市民協働基金」を設立します。市民をはじめ、全国の広瀬川に関心のある人々・企業・行政に対して、資金の他に資材、労力等の支援メニューを提示して基金への協力を呼びかけます。この基金をもとに、広瀬川市民会議をはじめとする市民活動の基盤が充実し、同時に多種多様な人が市民活動に参加することが期待されます。

【事業の概要】(3)活動の継続と市民の多様な参加を促す仕組みづくり

主な取組 取組の説明 各主体の役割
(3)〈素〉広瀬川市民協働基金(市民ファンド)の設立 市民活動を継続し、多様な市民の参加を促すための基金を設立します。 市民 協力
NPO 運営/参画
行政 支援
企業 支援
  1. 施策の方向(4) 実効的関連計画の実現
     組織的に事業を推進する実効性のある仕組みづくりを実現していきます。そのために、これまで策定された計画を踏まえつつ、計画の策定段階から市民・NPO・行政・企業が参画し、各主体から協働して実施すべき事業を提案しあうなど、協働による計画づくりを実現するとともに、着実に実行していきます。

【事業の概要】(4)既存の計画を踏まえた市民行政協働による計画策定

主な取組 取組の説明 各主体の役割
(4)〈素〉広瀬川創生プランにおける重点事業の実施と進行管理 重点事業の設定段階から、各主体が協働して役割分担によりプランの重点事業を実行・進行管理します。 市民 参画
NPO 企画提案/参画
行政 情報公開/参画
企業 参画
  1. 施策の方向(5) 流域間住民の交流促進
     上流域・中流域・下流域の各地域における住民が、互いの意思疎通を図り、源流から河口まで広瀬川流域として取り組んでいくために、全流域住民の参画による検討体制を整備します。具体的には、流域別市民モニターを募集し、モニターが参加する情報・意見交換会等を開催することで、お互いの地域をもっと学び、発見することを目指します。また、将来のあるべき姿や利活用に役立つマップを作成します。

【事業の概要】(5)全流域間住民の参加による検討体制整備

主な取組 取組の説明 各主体の役割
(5)〈素〉流域別市民モニターの募集・情報・意見交換会の開催 上流・中流・下流の流域別に市民モニターを募集し、互いの地域の情報・意見交換を行う場を設けます。 市民 市民モニター参加
NPO 企画提案・運営/市民モニター参加
行政 支援
企業 市民モニター参加
(6)〈素〉広瀬川ふれあいマップづくり 全流域をエリア毎に分けて改めて見直すとともに、将来のあるべき広瀬川の姿をマップとして作成します。 市民 参加
NPO 企画提案・運営
行政 支援/参画
企業 調査協力
(7)〈国〉名取川・広瀬川利活用マップ「川へ行こう」 広瀬川の河川敷の情報を中心に周辺施設・連絡通路などを示した地図を作成します。 市民 利用
NPO 利用
行政 作成(国)
企業 利用

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