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広瀬川研究レポート

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郡山堰魚道改修による天然アユ遡上状況の変化

掲載日:2004年01月23日

 アユは清流に棲む魚であり、気品ある姿と味の良さから、「川魚の女王」と呼ばれています。秋に下流域でふ化した仔魚は直ちに海に下り、春まで沿岸域で生活した後、4〜6月に6〜8cmのサイズで河川に遡上し、初夏から秋に食卓を賑わし、秋の産卵後に死んでしまう、いわゆる「年魚」であり、川と海をダイナミックに行き来する魚でもあります。また、そのなわばりをつくる習性から、友釣りなどを愛好する遊漁者に絶対的な人気がある魚でもあります。

 広瀬川は、魚や鳥等の生物にとって重要な生息の場であるのみならず、我々の生活に不可欠な農業用水や発電用水の供給という役目も果たしています。そのためにダムや取水堰等の河川工作物が設置され、これらの堰にはアユ等の回遊魚が移動できるように魚道が整備されています。宮城県内水面水産試験場では1996年から毎年春に広瀬川でアユの遡上状況を調査していますが、この調査によって、いくつかの魚道の機能が不十分であることが明らかになりました。その後、1997年の河川法の改正を経て、魚道改修への動きが加速し、1998年3月に東北電力が管理する北堰で、1999年3月には仙台市が管理する郡山堰で魚道の改修工事が行われました。ここでは、郡山堰改修の前後におけるアユの遡上状況の変化について述べます。

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■郡山堰魚道の改修状況

 郡山堰は名取川の合流点から約4km程上流にあり、広瀬川では最下流に位置する堰堤です。左岸・右岸に一基ずつ魚道が設置されていますが、左岸側魚道は魚道下部が著しく破損し、全く機能しない状態で放置されています。今回改修した右岸側魚道は、昭和62年にも改修されましたが、河床低下に伴い魚道入口に30cm程度の落差が生じたことや、流量調整設備の不備により、魚道内流量が過剰になるなど、魚道機能の低下が見られていました。改修後の魚道は、形状をより魚が上りやすいものにするとともに、魚道プールを3段(約7m)延長することで入口落差を解消し、さらに、魚道出口に水量調節板を設置し、適切な水量を確保できるようになりました(写真1,2)。

写真1 改修前の魚道
写真1 改修前の魚道
写真2 改修後の魚道
写真2 改修後の魚道

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