第3回 大橋~米ケ袋を歩く

広瀬川橋りょうを見学した後は、大橋から米ヶ袋にかけて広瀬川沿いに散策。この日の仙台の最高気温は17.3度と過ごしやすい陽気で、川を吹き抜ける風を心地よく感じながら歩くことができました。

【大橋のたもと】

【大橋沿いを散策】

【大橋沿いを散策】

大橋を出発して数分後、「銭形不動尊」に到着。あまり人目に付かない場所にありますが、こんな言われがあるといいます。

 藩祖政宗公のつくった仙台藩の通貨、仙台通宝鋳造ゆかりのお不動さんと言われています。上流の常磐丁の不動尊付近(現市民会館付近)で、水害などで人命を失うことが多く、反対に銭形不動尊付近では流れ着いた人を助け上げたり、水死者を引き上げることなどが多いことから、常盤丁の不動尊を「人取り不動」、銭形不動尊を「人助け不動」とも呼ばれています。(広瀬川ホームページより引用)

【銭形不動尊】

不動尊の周辺はきれいに清掃されていて、地域の人たちが大切にしている様子が伝わってきました。広瀬川が大雨による増水で「暴れ川」にならないようにと願いながら、下流へと歩みを進めます。
地層があらわになった急峻な崖を右手に眺めながら評定河原橋へ。

【評定河原大露頭】

橋の向こうには近代的なビルやマンションが立ち並ぶ一方、橋のたもとにある評定河原球場はレトロな雰囲気を醸し出しています。この球場では昔、プロ野球の試合が行われ、今年10月に亡くなられた川上哲治さんがホームランを打ったという歴史が。それもただのホームランでなく、プロ野球史上初の1イニング2本塁打という記録付きです。今では高校野球の試合も行われなくなった狭い球場ですが、そんな歴史があったのですね。

【評定河原球場】

さらに歩みを進めていくと、「セコイヤ類化石林」に着きました。何度となく、この辺りを通っていましたが、こんな化石林があったことに驚き。霊屋下の広瀬川川床に点在するセコイヤ化石林は、今から約300万年前(第三紀鮮新世)に生育していた森林の立木が多量に降り積もった火山灰の下に埋まって、そのまま珪化木(けいかぼく)や埋木になって残ったもの。このように完全に近い形で保存されている例は世界でも珍しく、非常に貴重なものだということです。

【セコイヤ類化石林】