vol.14 作並こけしと作並温泉

第４回 広瀬川の増水と岩風呂

多くの人を引き付ける岩風呂ですが、広瀬川の増水によって5年に1回くらいは影響が出てしまうとのこと。最近の例では、2012年5月3日から4日にかけての大雨があります。

【土砂が流れ込んだ岩風呂(2012年6月撮影)】

低気圧が発達しながら宮城県沖を北上していった影響により、作並周辺ではこの2日間で200ミリ前後もの大雨に。川の水が土砂とともに浴槽へ流れ込み、半日かけて従業員のみなさんでスコップを使いながら取り除いたそうです。

【土砂を取り除く従業員のみなさん(2012年6月撮影)】

ちょうど大型連休中だったため、岩風呂に入れず残念がっていたお客さんも多かったとか。自然豊かな環境にある温泉ですが、地球温暖化が進むと宮城でも大雨の頻度が増えるという予測があり、将来的にはこうした増水の影響をより受けやすくなってしまうかもしれません。そうした意味でも、温暖化対策をみなさんで考えていきたいものですね。

【宮沢緑地の増水の様子(2012年5月撮影)】

　「広瀬川を通して、お客さんと様々なつながりを持つことができます。岩松旅館にとっては非常に重要な存在です」

【広瀬川と作並温泉の関わりを語る堀内さん】

広瀬川と岩松旅館の関係について、こう話す堀内さん。取材に訪れたこの日は残念ながら岩風呂に入ることができませんでしたので、今度はプライベートでのんびりと訪れてみたいものです。

四季折々、様々な表情を見せる作並。これまで何度も訪れている場所ですが、今回の取材では新たな魅力を発見することができました。みなさんもぜひ、訪れてみてはいかがでしょうか？