夏篇 第5回 天敵はスズメバチだけではありません

マサ

あ、オニヤンマだ。

大竹

あれはミツバチをくわえていますね。

マサ

オニヤンマもミツバチを食べるんですか?

大竹

実はオニヤンマも雑食で、ミツバチも好物らしいんです。やっぱり甘くて美味しいんでしょうね。
巣箱へ戻ってくる途中の蜜をたくさん吸って動きが鈍くなっているミツバチを狙って、1匹ずつ捕まえては食べているんですよ。

マサ

ミツバチはあちこちから狙われているんですね。

大竹

シオカラトンボ以上の大きさのトンボはミツバチを食べます。特に今年は暑さのせいかオニヤンマが大発生中。

マサ

スズメバチ以外にも大変ですね。

大竹

天敵はトンボやスズメバチだけではありません。コウモリ、ツバメもミツバチを食べにやってきます。

こうした天敵にミツバチが襲われないよう、大竹さんは毎日見回って、見つけた時は追い払ったりしています。
今年は蚊の発生も多いそうで、刺されないようにと大竹さんはどんなに暑くても長袖長ズボンでの作業。本当に頭が下がります。

大竹

これから1か月くらいはこうしたスズメバチと暑さとの戦いが続きますね。あとは何とかこのまま涼しくなって、適度に雨が降ってくれれば…。

マサ

どうやら今年は10月までは暑さが続きそうなんですよね…。

大竹

あまり暑さが続くと女王蜂が産卵を止めてしまいますし、適度に雨が降らないとおいしい花の蜜ができないといった影響も。
極端な天候だけは勘弁してほしいです。

今の時期、ミツバチはヒマワリやコスモス、ソバといった花々の蜜を吸っています。
これから秋にかけては、ハギやクズ、ウドなどの花が開花して良い蜜源になるそうです。

それとこれからの季節心配されるのは台風。激しい風雨で巣箱が倒れる被害が出てしまうこともあるとか。

 ミツバチたちにとっていい天気が続いて、秋にはおいしいハチミツができればと願うばかりです。