第2回 いよいよホームへ

普段,駅のホームは危険なため立ち入り禁止となっていますが、 今回は特別にJRの許可を得てホームに入ることができました。

(JRの方です)

『当時はホームにあがりきれないほどいっぱいの乗降客がいて、多い時は1日に3,000人くらいの利用があったんですよ』

<宮城町誌より>

今のひっそりとしたたたずまいからは想像もできません。
『冬のスキーシーズンだけでなく、春の新緑や秋の紅葉のシーズンには、新川ラインの渓谷美を求めて大勢のハイキング客も訪れたんだ。』

『当初,八ツ森駅のホームはそこにある枕木を並べてるつくりだったんだよ。今はコンクリートになっているから壊すときまでもつだろうね』

賑わいのあった八ツ森駅ですが昭和45年に八森スキー場が廃止されると利用客は減り、現在に至る形となってしまいました。ホームにはツタに囲まれた「八ツ森仮乗車場」と記された駅名標が。

ホームから八森スキー場があったという山肌を見ると、スキー場の面影は全くありません。

昔、ここにあったであろう風景を想像しながら、ホーム上にしばらくたたずんでしまいました。

(注)JR八ツ森駅について,現在電車は停車せず通過いたします。ホームへの立ち入りは大変危険ですのでおやめください。


第3回 悲しい愛の物語

次に案内していただいたのが、岩谷堂地区の「穴薬師」。観光客らが訪れることはあまりなく、静かな場所にありました。地元の人たちが元朝参りに訪れたり、毎年4月29日に祭りを開いたりして大切にしているという穴薬師。ここには哀れな叔父と姪の悲しい愛の物語が伝えられているそうです。

『薬師堂までは少し登りますよ。』

はい。行きましょう

石段を登りきると次は山道でした。

『落葉で滑るから気をつけて!』

岩を削って作られた階段。

険しい道を上っていくと、目の前には人を圧倒するような大きな岩が。