第3回 四ツ谷用水の流れが見える場所へ

次に向かった先は「宮城県工業用水路沈砂池」。四ツ谷堰から取水された水は「1号隋道」を通って流れ込み、ここで砂が除去されます。四ツ谷用水の流れが唯一見える場所で、訪れたこの日もゆったりとした水の流れを確認できました。

【宮城県工業用水道沈砂池】

続いて訪れたのは、国道48号線沿いにある八幡7丁目の暗渠。今は鉄筋コンクリート製の蓋がしてありますが、昭和32年から36年にかけて蓋が掛けられる前までは開渠となっていて、魚釣りができていたということです。

【八幡7丁目の暗渠】

そして、「聖沢掛樋(ひじりさわかけひ)」へと移動しました。四ツ谷用水の名前の由来にもなった4つの沢(針金沢、聖沢、鶏沢、へくり沢)は当時、幅1.5メートル、高さ1.5メートルの木製の掛樋(トイ)で渡していました。この聖沢は四ツ谷用水で最も深い沢で、現在は鉄筋コンクリート製の水路が沢を通っています。

【聖沢掛樋】

郷六から八幡までの一帯は山と谷が続く難所で、滑りやすい地形の所も多くなっています。今のように掘削する機械がない時代、ノミなどの道具を使いながらの作業は想像を絶するものが・・・。作業に従事した人たちには、ただただ頭が下がる思いです。