第4回 大崎八幡宮~春日神社周辺

山間地を潜り抜けた四ツ谷用水は、大崎八幡宮にたどり着きます。国道48号線から鳥居を潜って入っていくと、長い階段の手前に見えてくるのが太鼓橋。この橋の下には、四ツ谷用水の本流跡があり、現在は暗渠になって工業用水が流れています。ここを実際に清らかな水が流れていれば、さぞかし風情があることでしょう。

【大崎八幡宮】

【境内に設置される四ッ谷用水の説明版】
【大崎八幡宮にある四ッ谷用水跡】

さらに下流側へ足を進めると、住宅地の中に四ツ谷用水の暗渠を見ることができます。一部は暗渠の上を歩くこともできますが、予備知識がない中で訪れたら四ツ谷用水とはとても結び付けられません。

【八幡町住宅地の暗渠】

柴田さん「しっかりと整備をして、観光資源として生かせればいいのですが・・・」

この場所は閑静な住宅地の中にあるため、地域の外に住んでいる市民が目に触れる機会は少ないかと思います。四ツ谷用水の魅力が感じられるスポットの一つですが、道幅がそれほど広くなく、多くの人たちが訪れるようになると通行などに支障が出てくる懸念も・・・。観光スポットとして整備するには、その点が課題ではないでしょうか?

そして、最後に向かったのが春日神社周辺。ここには国見方面から流れてくる「へくり沢」と四ツ谷用水の水路が交差する地点があります。マンホール越しに水が流れる音が聞こえてきましたが、これは「へくり沢」を流れる水の音であることを教えていただきました。

【春日神社】
【へくり沢と四ツ谷用水の水路が交差する】
【へくり沢のマンホール】
【設置されている案内板】

一方、春日神社の近くにある林宅寺前では、四ツ谷用水が流れる音を聞くことができます。

柴田さん「耳を近づけて聞いてみてください。きょうも音が聞けると思いますよ」

柴田さんに促されてコンクリート製の蓋に耳を近づけると、「ザーザー」という音がはっきりと聞こえてきました。郷六の取水口から取り込まれた水がこの地点まで流れていることに感銘を覚えながら、しばし耳を傾けました。

【林宅寺】
【コンクリート製の蓋】