春編 第3回 春から初夏にかけて目にする光景

もともと、ニホンミツバチは里山のようなところ、 例えば神社があって、周りに高い木が生えているようなところには、ふつうに生息しているそうです。
広瀬川沿いにはまだ多くの自然環境が残っているので、気を付けて見ればミツバチたちの活動を観察することができるのではないでしょうか。

さて、気温が上がり花々が咲き誇る時期になると、ミツバチの活動も活発になり始めます。
この時期は、女王蜂が新しく誕生した女王蜂に巣を譲るため、多くの働き蜂を引き連れて新しい巣を求めて旅立つ行動が見られます(これを「分蜂」または「分封」といいます)。
春から初夏にかけて、ハチの塊が木の枝などにぶらさがっている現象が珍しいとニュースでも取り上げられることがありますが、これは新しい巣を探している途中に休んでいる状態なのです。

今回は(取材日は5月18日)、大竹さん方のニホンミツバチたちが、今がちょうど分蜂の時期を迎えているということで、お邪魔したのです。


マサ

今年の分蜂の状況はいかがでしょうか。

大竹

例年だと5月の連休期間の前後にミツバチの活動が活発になって忙しくなるのですが、今年の4月は寒い日が続いたので、ようやく活発になってきたのは最近ですね。

マサ

今年は寒気が流れ込みやすく、気温が低かったですからね。

大竹

ミツバチは変温動物なので、気温が寒いと活動できません。
そういう時には巣箱から出ないでじっとしているのですが、例えば午前中は晴れていて、今日は天気が良いなという日にはミツバチは採蜜に出て行きます。
でも、春先などは、その後天候が崩れて急に寒くなることがありますが、そうなると採蜜している途中で花に止まったままで凍死したりすることもあるんです。