春編 第8回 今日はラッキーでしたね。

高い場所にできた蜂球なので、一度では捕りきれず、何度か繰り返します。

大竹

うまく入っている?

叔父

入ってる、入ってる。

大竹

ハチを巣に入れる作業も、簡単に見えますが、熟練が必要なんです。
ああして叔父が直接蜂に触れていますが、実は触れるか触れないかぎりぎりの加減でやっているんですよ。
蜂に強く触ると、怒って刺されてしまいますから。
大胆かつ繊細に、が大事です。

大竹

それと、働き蜂がいくら入ったとしても、女王蜂が入っていなければダメなんですよ。

ミツバチは非常に敏感な性格で、作ったばかりの新しい巣箱だと寄り付くことなく、すぐに出て行ってしまうケースが多いのだとか。
この日に使った巣箱は、すでに2~3回繰り返して使われたものということもあり、すんなりと入ってくれました。この間、わずか30分程の間の出来事。

大竹

どうやらうまく入ってくれたみたいです。巣箱は、蜜を取りに行っている働き蜂がまだ戻ってくるかもしれませんので、暗くなるまでこのままにしておきます。

大竹さんが「きょうはラッキーでしたね!」と話すくらい、貴重な瞬間に立ち会うことができました。

こうした作業は6月初めまで続くそうです。
この後、どんなハチミツができるのか、期待に胸が膨らみます。