中流(ちゅうりゅう)

段丘が発達した中流(だんきゅうがはったつしたちゅうりゅう)

熊ヶ根橋くまがねばしちかづくと、広瀬川ひろせがわのまわりのようすがかわってきます。両岸りょうがんにせまっ ていたやまは、かわからはなれてなだらかなおかになり、かわおかあいだにはたいららな土地とちがひらけてきます。川幅かわはばはいくらかひろくなり、しろ波立なみだってはげしくながれるような場所ばしょすくなくなります。きしには川原かわらがみられるようになって、広瀬川ひろせがわ中流ちゅうりゅうにはいったことがわかります。青下川あおしたがわ大倉川おおくらがわがこの付近ふきん合流ごうりゅうするので、広瀬川ひろせがわはさらにおおきくなります。 かわおかあいだ土地とちは、川岸かわぎしからおかほうかって階段かいだんのようにたかくなっていきます。これはかわながれがつくった地形ちけいで、段丘だんきゅうとよばれるものです。段丘んきゅうはこの付近ふきんから仙台せんだい市街地しがいちに かけて、広瀬川ひろせがわにそってつづいています。 かわ山地さんちからきゅう平地へいちると、かわはこんできた土砂どしゃつもっておうぎがた地形ちけいができます。こういう地形ちけい扇状地せんじょうちといいます。白沢付近しらさわふきんでは、さわがつくったちいさな扇状地せんじょうちがみられます。愛子盆地あやしぼんちなかとなりふちとなってながれる広瀬川ひろせがわは、落合おちあい付近きん芋沢川いもざわがわ合流ごうりゅうします。やがて、放山はなれやまのあたりにさしかかると、かわ沿ってつづいた段丘だんきゅうはなくなり、やまがふたたびせまってきます。広瀬川ひろせがわ川幅かわはばはせまくなって、ちいさないしがころがる急流きゅうりゅうになります。この 付近ふきん火山岩かざんがんというかたい岩石がんせきでできているので、かわひろ川幅かわはばをつくれないで、上流じょうりゅうのような景色けしきになっています。 放山はなれやまぎて、仙台せんだい市街地しがいちはいってくると、川幅かわはばはまたひろくなります。川岸かわぎしにはわたしたちがしたしみをこめて自然しぜんがけとよんでいるったがけや、階段かいだんのようにだんだんたかくなってつづいている段丘だんきゅうのようすがみられるようになります。

川原のようす(かわらのようす)

関山峠付近せきやまとうげふきんみずあつめてなが れてきた坂下沢さかしたさわと、きた 方角ほうがくからながれてさた風倉沢かぜくらさわは、関山せきやま トンネルにちか国道こくどうのわきで合流ごうりゅうし、ここから広瀬川ひろせがわがはじまります。やがてたにふかくなり、いくつかのさわをあわせてみずもだんだんおおくなります。ひとたび大雨おおあめると、みず土砂どしゃをふくんではげしくながれ、谷底たにぞこをえぐるため、そこふかく、やまきゅう斜面しゃめんになってちこんでいる∨字谷ぶいじだにができます。

谷底たにぞこいわはだがていて、おおきなかくばったいしがころがっています。ところどころにたきがあって、いわはだにかめあなとよばれるくぼみができていたりします。かめあなは、いわのわれめなどのよわ場所ばしょが、みずいしころの回転かいてんによってけずられてできたものです。 作並温泉さくなみおんせん下流かりゅうで、広瀬川ひろせがわ面白山おもしろやまほうからながれてきた新川川にっかわがわ合流ごうりゅうします。