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◆通水事業について


 (1)六郷堀・七郷堀の概要

 六郷堀・七郷堀は、名取川水系広瀬川の水を愛宕橋下流にある愛宕堰から取水し、仙台市東部の田園地帯に水を供給している重要な農業用水路です。この水路は江戸時代に開削された歴史のある堀で、かつては伊達政宗公晩年の邸宅として築造された若林城の濠にも活用されるなど、昔から農業用排水、防災用水、生活用水として重要な幹線水路でした。藩政時代に水路を活用した舟運の重要拠点であったことを示す舟丁、南材木町や、取水された水が染色産業に用いられたことを伝える南染師町などの地名に名残を残すように、農業のみでなく地場産業の発展にも寄与し、身近な水辺として周辺住民の生活のふれあいの場としても活用されてきた歴史のある水路です。
  さらに、自然環境の観点から見ると、奥羽山脈から広瀬川を経由して、六郷堀・七郷堀から東部田園地帯を結ぶ、仙台の水環境にとって貴重な水辺のネットワークを形成しています。

 (2)これまでの経緯

 市街地を貫流している六郷堀・七郷堀は、今でも農業用水路として使用されている貴重な都市内水路ですが、都市化が進展した現在では、一部で暗きょ化が進むなかで水路の景観が失われようとしており、非かんがい期に取水を停止することは、公共資産の有効活用の観点からすると、その機能を十分生かしきっているとは言えません。
 一方では、ごみの投棄や合流式下水道からの雨天時越流水の流入など、都市型の問題も発生しており、水路周辺にお住まいの方々からは、「水のうるおう水路の復活」「水辺景観の回復」「生活排水による悪臭の防止」「ごみのポイ捨ての防止」などの要望が寄せられていました。
 これを受け、仙台市では市内の健全な水循環形成を基本理念とする「仙台地域水循環協議会」(事務局:東北地方整備局仙台河川国道事務所)と連携しながら、「水辺の空間・環境の改善」を目的に、非かんがい期においても可能な限り通水を目指そうと、平成11年度から5回にわたる非かんがい期試験通水を行ってきました。
 この取り組みは、平成18年3月に地域の水環境の改善を目指した「環境用水」として河川法上に制度化され、全国的に推進されることとなりました。
 
なお、六郷堀・七郷堀非かんがい期通水事業は事業開始後3年を経過しましたので、平成19年4月5日付けで、平成22年4月24日までの新たな許可を得ました。

 (3)通水の目的と将来展望

 六郷堀・七郷堀通水事業は、非かんがい期に通水される地域の「浄化」および「修景」を主な目的としますが、地域の方々に直接参加いただくことで初めて事業の持続が可能となります。

 通水によって改善された堀周辺の環境を維持するためには清掃が必要になります。また、堀の各所にあるスクリーンの詰まりや、堀への転落事故などの緊急事態に対応した連絡体制も必要になります。
 これらについて市職員が定期的に巡回するよりも、町内会による堀の清掃などを通じて、地域住民の方々に身近な水路に目を向けていただき、日常生活の中で監視していただいた方がより迅速で確実と考えられます。こうした中から水位の異常や転落事故の未然防止に向けた通報体制が確立されることが期待されます。

  このため、対象水路のスクリーン監視業務を地元町内会に担当していただくとともに、六郷堀・七郷堀を活動の場として、水辺の活用や維持管理などを行う新たな市民活動を促されるよう、区民まつりや環境フェア等の啓発イベントを実施してまいりました。
  また、市民グループによるワークショップも実施されており、市民とともに通水事業による豊かな水環境が次世代に引き継がれていくことを目指したいと考えています。



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