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私の広瀬川インタビュー 第17回 「こうちゃん」こと相田幸二さん

平成22年8月2日(月)
場所:仙台放送
聞き手:佐藤幸輝(仙台市建設局広瀬川創生室)

 

今回のインタビューは、幸せ料理研究家の「こうちゃん」こと相田幸二さん。 「こうちゃんの簡単料理レシピ」は、手軽で簡単に美味しい食事をつくれることでYahoo!ブログで大ブレイクし、今や日本全国の食卓から引っ張りだこに。 そうしたブログを活用した情報発信の仕方や、仙台・みやぎの食の豊かさなど、全6回にわたってたっぷりと語っていただきす。 広瀬川のシンボルのアユを使ったレシピもありますよ。

第1回 まったく予想しなかった展開に 2010.09.30
第2回 「さしすせそ」よりも大切なこと 2010.10.01
第3回 「こうちゃんレシピ」の基本 2010.10.02
第4回 広瀬川は街のシンボル 2010.10.03
第5回 活動のベースは今後も仙台です 2010.10.04
第6回 食材王国でこれからも頑張ります 2010.10.05



3.「こうちゃんレシピ」の基本
●聞き手

その一方で、ほぼ毎日のように新しいレシピをアップされていますが、こちらは新しいアイデアが浮かばなくて大変苦労することはないのでしょうか。

●こうちゃん

人間ですからそれはやっぱりありますね。ただ、どうしても考えようと考えようと思うと、アイデアは出てこないので、こればかりは余裕がないとダメですね。ですから、レシピのストックは常に持っているようにしています。あとは、普段何げなくぼーっとしているときに、パッと浮かんできたアイデアを大切にするようにしています。

●聞き手

今でも新しいレシピのアイデアは常にある程度ストックがありますか。

●こうちゃん

ええ。こうして仕事していると、毎日レシピを考える時間がとれないので、ふと思い付いたものをメモしておいて、それをストックしておいて、ある程度まとめてそれを実際に作ってみる日があって、その中からネット上に掲載するという感じでしょうか。

●聞き手

作るときは、一人試食大会みたいな感じでまとめて何品も一度に作ることが多いのでしょうか。

●こうちゃん

いえ、あくまで普段の食事です。それと、自分が料理人と違うところは、一つのものを追及して作るのではなくて、作ったら作りっきりです。

●聞き手

ブログに掲載されているレシピは、食材や調味料の分量にしても、ある程度試行錯誤を重ねた後なのかと思っていましたが。

●こうちゃん

いえ、味付けに関しては、ほとんど決まっているんです。

●聞き手

決まっているといいますと?

●こうちゃん

味付けには基本があって、そこは全くの冒険ではなくて、事前に想像がつくんですね。これくらいの食材に対しては、このぐらいの砂糖と塩と醤油を入れたら、こんな味になるだろうという基本があるわけです。簡単にいえば、「めんつゆ」の味が基本です。

●聞き手

「めんつゆ」と聞くと秋田出身の私には、こうちゃんもCM出演されている「味どうらく」が思い浮かびます。

●こうちゃん

そうしためんつゆは、合わせ調味料なんですね。それと同じで、味付けする場合の砂糖・塩・醤油の配合の割合はだいたい一定なわけです。そしてそれを食材の量に応じて変えていく。そうした基本がまずあって、その上で例えばここは醤油ではなく、味噌にしたり、あるいはケチャップにしたりして、和風・洋風と変えていくんです。

●聞き手

なるほど。

●こうちゃん

あとは慣れです。この食材だったらケチャップじゃなく醤油の方が合うんじゃないか、これに対しては、ニンニクじゃなくてショウガを使った方がいいだろうな、ということがある程度料理をやっていると感覚で分かってくるようになります。それが分かってきたら、あとは足したり、引いたりと応用していく。

●聞き手

そうなるためには実際にやってみて、失敗しながら経験して覚えていくしかないんでしょうね。

●こうちゃん

そうですね。


「面白いから」というだけではダメなんです


●こうちゃん

簡単で美味しい料理をつくる上で,経験の積み重ねはやはり大事だと思いますが、そこで一番やってはいけないのは、奇をてらうようなこと。

●聞き手

例えばどんなことでしょうか。

●こうちゃん

ただ「面白いから入れてみた」というのは、絶対やってはいけないことだと思う。一番嫌なのは、何でこれ入れたんだろうというような利点がないものを、単にみんなにすごいと思われたいがために作る料理ですね。

●聞き手

確かに奇をてらった味付けのもので、美味しいと思えることは少ないですね。

●こうちゃん

例えば、納豆にマヨネーズを入れることには、結構好き嫌いが分かれるかもしれないですが、自分は好きな味だから入れるわけです。もしかすると他の人から見たら奇をてらったように見えるかもしれない。でも、そこには自分で美味しいと思える理由があればOKです。そうではなく、自分でもこれはちょっとなと思いながら、ただ面白いだろうからというだけではやりません。美味しいはずだという味わいの想像ができなければ自分で作ることはありえません。


  <参考>絶品マヨネーズ納豆温玉のせ レシピはこちら

●聞き手

だからこれだけの数のレシピがあっても、外れがないんですね。

●こうちゃん

あと、あまり言ってはいけないかもしれないですが、テレビや雑誌などの企画などで、こっちのほうが面白そうだから、これを使ってくださいとか、こんな風にできませんか、と言われることがあります。そうした場合でも利点があるならばやりますが、それに何の意味があるのか、ちゃんと納得ができないと、たとえ自分でもそれが面白そうな企画だと思ってもやるべきではないなと思っています。何より、見てくれている方の信頼を裏切ることになる。

●聞き手

そうした企画の話は多いのでしょうか。

●こうちゃん

例えば、コンビニで全部揃うもので料理してください、という企画をいただいたことがありました。

●聞き手

そういう企画があるんですか。

●こうちゃん

ありますよ。その時、ちょっと待ってください、その企画をやる理由は何ですか、と申し上げました。というのは、料理しようと思ってコンビニに行って食材から調味料まで買うような人がそもそもいるのか、そして、そこから調理しようという話には無理があると思ったからです。

●聞き手

そもそもそうしたケースはまずないだろうと。

●こうちゃん

コンビニの商品のほとんどは加工食品ですよね。つまり、そのままで食べられるものを買いに行くのであって、調理したくて買い物しようとすれば普通はスーパーに行くと思うんです。だから逆に提案しました。コンビニで買って済ませるような人が、何か作ろうと思ってスーパーに行って作るという企画はどうですか、って。

●聞き手

ブログを拝見していても、そうした主夫感覚とでもいいますか、しっかり地に足をついた生活に密着したバックグラウンドをお持ちなんだと感じます。だから、こうちゃんレシピでは、普通にスーパーで買える食材で、簡単に美味しい料理が作れる。高くて品質の良いものを使って美味しく作る、ということではないんですね。

●こうちゃん

でも、今世間ではそういうのも多いですよ。少しずつ景気が回復してきたと言われていますが、ちょっと良いものを買ってきて、家で「巣ごもりグルメ」っていうのが流行ってきているらしい。だから、デパ地下の食材売り場が伸びてきて、逆にスーパーの売上げが落ちてきているのではないかと思います。今後はそうしたところにも、自分が提案すべきものが隠れているのでは、と最近思っていますが。

●聞き手

なるほど。家でちょっとした贅沢を楽しむニーズもあるかもしれませんね。

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